短編小説『イモートちゃん』

 孝行論具

 昨日公開した短編小説『イモートちゃん』ですが、ちょっと後悔しています。

 いや、作品内容がイタいとかそういうコトではなくてですね、公開した先が有名なケータイ小説サイトなもので、大きなお友だちがアクセスするのは、精神的にもネットワーク的にもツライかな、と。どのあたりがツライかは、無言でお察しください。

 ということで、精神的にもネットワーク的にもやさしい、Blog版を作成。当然ながら、エントリーごとにコメントやトラックバックも可。便利な世の中になったものですね。僕はあいかわらず平打ちHTMLですよ。

Immort
郁雄/吉武

その子のなまえは伊本エイエル。だれともちがう髪の色と、だれともちがう瞳の色をしているけれど、だれでもうれしい顔になってしまう、そんなおんなの子。さいきんはみんなから、イモートちゃんとよばれています。

イモートちゃんは、伊本さんちのもらわれっ子。ほんとうにの子どもではありません。みんな、そのことを知っていますが、だれも気にする人はいません。みんなみんな、イモートちゃんが好きだからです。

イモートちゃんには、大好きなお兄ちゃんがいます。なまえはハヤムくん。ほんとうにのお兄ちゃんではありません。伊本さんちに、ほんとうにの子どもはひとりもいません。ハヤムくんのご両親は外国で仕事をしているので、知りあいの伊本さんちに住まわせてもらっているのです。

お友だちがたずねます。

「イモートちゃんは、お兄さんのどこが好きなの?」

イモートちゃんは、むねをはって答えます。

「あのね、ハヤムお兄ちゃんにあたまをさわさわしてもらうと、ももいろチューリップのにおいがするんです」

「ももいろチューリップのにおい?」

「ハイ、とってもすてきです」

ふしぎそうな顔をしているお友だちに、イモートちゃんはほほえみます。

イモートちゃんは、チューリップが好き。いつも、チューリップがらのものをみにつけています。髪どめも消しゴムもチューリップのかっこうをしているし、かばんにはチューリップのアップリケ、ハンカチやお洋服にも、さがせばどこかにチューリップが見つかります。

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