7代目セリカでマニュアル運転修行中

坂道発進時は、鬼キ!、鬼キ!、と唱えながら半ブル加速してます。

MT車の運転がしたい! というコトで、5MTの7代目セリカを購入しました。免許はMT車で取りましたが、ずっとAT車しか乗ってこなかったので、MT車はペーパードライバー状態だった。きょうび、MT車の運転なぞできなくても不自由はない。まったくもってその通りなのですが、クルマの運転をたのしむなら、やっぱMT車でしょう。ある程度なれたので、ロングドライブにも挑戦。神奈川県の鎌倉市から、茨城県の鹿島神宮まで行って、交通安全のお守りをゲットしてきました。無事に往復できてヤレヤレ。

MT車の免許はもってるけど、AT車しか運転してない方はおおいと思いますが、そんな方がいざMT車を運転しようという時にいちばん不安に思うことといえば、エンストしたらどうしよう……だと思う。けど、安心してください。MT車を運転する以上、エンストは絶対にします。AT車なら、下手したら免許を取得してから運転をやめるまで、1回もエンストしない……なんてことも不可能ではないかもしれません。ですが、MT車に乗る以上、ほとんどエンストしないは達成できても、まったくエンストしない、なんてことは不可能です。なるべくエンストしない、エンストしてもすぐリカバリーして、周囲になるべく迷惑をかけない、といった感じで、うまくエンストと付き合う、ぐらいの気持ちでいるべきだと思う。かなり練習しましたが、いまだに1日に1回もエンストしない日のほうがすくないです。まぁ、後述しますがエンストするギリギリまで半クラッチを追求しちゃうせいではあるんですけどね。

MT車の運転をおぼえることは必須だとは思いませんが、AT車の運転にも役立つことはあるとも思う。AT車の一種であるCVTの日産ジュークと、5MTの7代目セリカを並行運用してるのですが、セリカを運転するようになって、ジュークの運転が変わったところもある。

まず変わったのが、シートポジション。AT車だと、ブレーキとアクセルを踏めれば加減速できてしまいますが、MT車はクラッチの操作がプラスされる。クラッチ操作はデリケートな足さばきが要求されるため、シートポジションが重要になってくる。クラッチを完全に切るまでは足全体でグッと踏み込み、半クラッチ状態からは踵をつけて微妙な操作ができると良い。セリカのベストポジションを決めてからジュークに乗ったら、ちょっと違和感があったので、セリカの感覚にあわせてジュークのシートポジションを変更しました。ジュークだけだったら、シートポジションが最適化されないまま乗っていたかも。

あとは、MT車に乗るようになってから、より周囲の状況確認をするようになりました。信号待ちをしている場合、AT車なら信号が青に変わったのを視認してから、ブレーキを離しアクセルを踏んで加速しますよね。MT車の場合は、クラッチとブレーキを踏みながら1速にし、半クラッチの状態を作ってアクセルを足しながら加速して、速度がついたらクラッチを離して加速、シフトアップという動作になる。1速のつもりで、ニュートラルのままアクセルを踏んで、無駄にエンジンを唸らせる、なんて恥ずかしい思いも何度かしました。シフトミスしないよう、現状把握と正確な操作が超重要。発進の動作が面倒なので、AT車と同じタイミングで操作を開始すると、MT車ではどうしてもワンテンポ遅れる。AT車に遅れないよう発進するためには、周囲の状況を確認し、AT車より早く操作を開始する必要があります。つまり、MT車基準で交通状況を認識するようになれば、AT車での認識もより敏感になれるということ。MT車に習熟することで、より余裕を持ってAT車を運転できると思う。

MT車の不安要素といえば、エンストのほかには坂道発進があるでしょう。登り坂から後退せず発進するために、サイドブレーキを引いた状態にし、半クラッチでアクセルをふかした状態にしてから、サイドブレーキを解除して前進する。クラッチとアクセルをほどよく加減してサイドブレーキを解除するのが、結構面倒。なので最近はサイドブレーキを使用せず、ブレーキを踏みながらエンスト寸前の半クラッチ状態にして発進というテクを多用してる。具体的にいうと、エンジンは停止しないけどブルブルふるえる状態で半クラッチをキープすることで、平地やある程度の登り坂ならアクセルなしで微速前進する。この状態をブレーキで制御します。AT車でアクセルを踏まなくても前進する、クリープ現象とおなじような状態を、MT車で再現する感じ。個人的には、半クラッチでブルブルするので「半ブル」と呼んでる。

常に半ブルから加速するようにすることで、路面の傾斜を気にせず、MT車とおなじような発進が可能。傍目にはMT車なのに、AT車に見えるかも。ちゃんと半ブルになってるか確認したい場合は、ブレーキをゆるめて微速前進すればOK。重要なのは、「前進すること」ではなく「後退しないこと」なので、急な登り坂でも後退しないよう半ブルでアクセルを踏めば、スムーズな発進が可能です。当然ながら、半ブル状態はエンスト寸前の状態でもあるわけで、ちょっとでもクラッチをあけすぎればエンストは必至。エンストしない速度に加速するまで、クラッチの開度を鬼キープする必要がある。坂道発進時は、鬼キ!、鬼キ!、と唱えながら半ブル加速してます。

現状、かなりエンストしにくくなりましたが、半ブルを追求するとどうしても限界を超えてクラッチを開けてしまい、エンストしてしまう場合がある。あと、半ブルに集中してると無駄な力がはいるせいか、足がつる場合もある。運転中に足がつるなんて、AT車ではなかったよ。今後もなるべく周囲に迷惑をかけないようにしながら、半ブルを極めます。

※以下の動画の、「③あらかじめ半クラを作って発進」のことです。