反米が観ていて辛い『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』

無限と言うには、けっこう手狭な大宇宙。

アニメ映画『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』を観る。一度は完結したヤマトの復活篇ということで、新クルーとともに艦長古代進がヤマトに乗り、地球の危機に立ちむかう。新作だけに、作画は美麗だし音楽も壮大なのだが、そこで展開される物語が観ていて辛い。新たな敵、SUSがどっからどう見ても某超大国。言いがかりに等しい理由で地球の宇宙船を攻撃してくるほうも酷いが、何の情報もなく交渉もなく防戦一方の地球も危機管理がおろそかすぎる。軍人が、勝手に政治的判断をして戦うのも、当然というスタンス。

初代のヤマトについては1974年からの作品なので、展開が強引だったり、ご都合主義すぎる点は仕方ないと思う。ただ、2009年の新作アニメで旧態依然の展開を見せつけられるのは辛かったです。そりゃ、宇宙戦争そのものが嘘っぱっちではありますが、そこに現代を投影した、嘘なりのリアリティを感じさせる努力が必要なのではないでしょうか。

2010年公開の実写版ヤマトの方が、旧作の要素を用いつつも現代に通用するエンターテイメントを狙っていたと思います。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください