全手動社畜装置『ヒューマン・リソース・マシーン』

社畜による社畜のための社畜ゲームであります。

Nintendo Switchのダウンロード専用ゲーム『ヒューマン・リソース・マシーン』をプレイ。ノーマルクリアでエンディングまで到達しました。ブラック企業の新入社員となり、荷運びの肉体労働をプログラムを駆使してこなし、キャリアを積む。プログラム言語的なパズルゲームですが、作中でコンピュータは利用せず、プレイヤーをプログラム通り動かして作業をこなします。たとえば、左から2個セットで流れてくる箱のうち、大きい数字の書かれたものを右のコンベアに運ぶ、といった具合。ふつうのプログラム言語なら、「A>B」ならAを、「A<B」ならBをとif文を書いて判定するところですが、本作には大小を比較する関数が存在しない。かわりに、加算、減算したり計算結果がゼロか、マイナスかを判定する関数があるので、「A-B」の結果がマイナスならBのほうが大きいからBを運ぶ、といった処理を逐次記述する必要がある。

関数を不便にすることで、組み合わせを工夫させるのがおもしろい。中盤までは、クリアするだけなら難しくありませんが、プログラムの行数やステップ数を目標値よりすくなくするお題を極めようとすると、かなり難しい。あの処理を省略しても、動作に支障はない。ジャンプさせずに処理を列挙すれば、行数はふえるけどステップ数を削れる、などなど。コンピュータ関係の方だと、遊んでいるのに、仕事をさせられている気分になること請け合い。数十行記述してクリアはしたけど、合理化すれば十数行で実行できるってマジかよ……。と、ワーカーホリックな絶望感にひたれます。

現在は、クリアしたステージの最小行数と最小ステップを達成するチャレンジと、クリアに必須ではない難関ステージに挑んでる。この手の作業で煮詰まったときは、しばらく時間を置くとあっさり解ける場合があるので、楽そうなステージから順不同で進めてます。プログラミングを通じて、学生のかたは社畜気分を、社畜のかたはより社畜な気分を味わえる、社畜による社畜のための社畜ゲームであります。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください