「感想」カテゴリーアーカイブ

『ボクの一生はゲゲゲの楽園だ―マンガ水木しげる自叙伝』を読む

フハッ!

水木しげる著『ボクの一生はゲゲゲの楽園だ―マンガ水木しげる自叙伝』を読む。新品の本が売ってなかったので、iPadを使用したeBookの電子書籍版にて全8巻を読破。前にも書いたけど、電子ブックビューワーの使い勝手がイマイチ。実用には耐えるけど、紙の書籍と同等になるには、もうふた息ぐらい必要ですな。

本書は、中盤すぎまではエッセイ等でも書かれている自伝的な内容ですが、後半になるとネタが尽きたのか、実体験に妄想がプラスされたファンタジー展開に突入。これはコレで面白いのだが、自伝かと問われると「?」な感じ。自伝的なエンターテイメントとして楽しむのが正解でしょう。

なるほど納得『デフレの正体 経済は「人口の波」で動く』

好景気だから消費が増すとは限らない。

藻谷浩介著『デフレの正体 経済は「人口の波」で動く』を読む。景気いいといわれても、消費が増えているという実感がなかったり、百年に一度の不況といわれても餓死者もなければ失業者の群がデモをしているわけでもない。そんな、巷間に伝わる経済状況と、生活者としての実感との不一致をうまく説明してくれる本。

つまるところ、お金を一番使ってくれる若い層にお金がまわらない社会構造になっているので、消費が落ち込むということ。団塊の世代がリタイアして、若い労働者人口が減っているのに、給料も減らされれば、たしかに消費が増えるはずもない。本書は改善案も提示されているけど、ここらへんは異論もあるところ。でも、現状を把握した上でどうすべきかを考える土台とするには、とても参考になる本です。

『ガンダムエース』1月号が凶悪すぎる

これは新手の嫌がらせか!

昼休みに、本屋で『ガンダムエース』1月号を買ったら、もれなくプラモデルがついてきた!

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『機動戦士ガンダムユニコーン』に登場するモビルスーツ「シナンジュ」を飾る、胸像型ディスプレイスタンド。「シナンジュ」は、シャアの再来といわれる方の乗機だけに、通常の3倍の速度が出るそうですが、そのおかげか厚さは通常の2倍、値段は通常の1.5倍の大ボリューム。正直、プラモはいらないから、通常の値段で売って欲しいと思いましたよ。

貧困無情『ビビビの貧乏時代 いつもお腹をすかせてた! 』

なめちゃんには気をつけろ!

水木しげるさんの自伝的マンガ『ビビビの貧乏時代 いつもお腹をすかせてた! 』を読む。以前に読んだエッセイ『ほんまにオレはアホやろか』に書かれている体験談も混じってますが、基本は実体験を元にしたフィクションということらしい。のんびり、地道に、粘り強く生きてきた人生を感じさせる短編集。『ゲゲゲの女房』が最終回を迎え、ちょっこし寂しい方におすすめです。

ありがとうって伝えたい、連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』最終回

はじめて最初から最後まで観たよ。

朝の連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』が最終回。隻腕の妖怪マンガ家、水木しげる先生の元に嫁いだ、ノッポの奥様奮戦記。正直、こんなに話題作になるとは思わず、第1話から観てました。貸本マンガ時代の苦労から、売れっ子マンガ家になった苦労と、苦労のネタは尽きませんが、それでも前向きに過ごす一家を堪能させてもらいました。終盤は、苦労ネタがなくなってきて身内の死が何回か描かれましたが、それすらも惜しみ、悲しんでくれる人が周囲にたくさんいるという、不幸ながらも暖かみのあるもの。色々あるけど、この世界はこれからも続いていくのだと感じさせる、前向きな最終回でした。

ドラマだけでなく、原案エッセイや水木先生のマンガやエッセイも同時に読んでいたので、なおのこと作品世界を深く理解できた。実体験以外の戦記マンガも面白かったです。

あと、この世界の水木夫妻は、白髪以外は老化しないんだね! そりゃ、妖怪と出会ってもビビらないはずだ。

悠々自適の巨匠生活『PARマンの情熱的な日々』

新宿へは、300円払ってロマンスカーに乗るノダ!

藤子 不二雄A著『PARマンの情熱的な日々』を読む。マンガ家としての日常と、趣味の世界を軽妙洒脱、自由奔放に描く。マンガでもない、エッセイでもない、マンガとエッセイが融合した不思議な読み物です。そして色々あった! ……と、一番肝心なところはボカして描いている感じもありますが、クリエイティブな仕事とには横の繋がりも大事なんだなと実感できる一冊。

ゲゲゲの亭主サイド『ほんまにオレはアホやろか』

普遍性のあるアホやろね。

水木しげる著『ほんまにオレはアホやろか』を読む。ご存じ、水木先生の自伝です。幼少期から学生時代、兵役、紙芝居作家、貸本マンガ家、雑誌マンガ家時代を早足で活写。主に、テレビドラマ『ゲゲゲの女房』よりも前の時代が描かれていて、よりドラマも楽しめます。

どんなに貧乏でも、認められなくても、愚直に創作活動を続ける姿勢は、好きこそものの上手なれなんて常套句では表現しきれない執念を感じる。創作者としての信念と誇りを胸に、でも理想は無理せずのんびりと、過酷な日々を送られたのだなあと思います。

なんか、この方はたとえ21世紀の現代に生まれたとしても、飄々と自分のペースでマンガを描いていそうな気がする。画材が、ペンからiPadになってても、芯は揺るがない、そんな感じ。

アニメを観てから小説『カラフル』を読む

週に一度は尼寺へ行け!

森絵都著『カラフル』を読む。自殺した少年の体にホームステイすることになった魂が、少年をとりまく苦境と対峙することで成長していく物語。アニメ版を観た後なのですが、根本的なテーマは一緒。ただ、小説をアニメ化するにあたり、取捨選択された要素を確かめるのが楽しい。小説の方が家族の設定がヒドイ。アニメでは廃線探訪の描写が追加されている。小説は、案内役のプラプラが長身痩躯のイケメンで、明確に天使と描写されている。アニメはチビのネイティブ関西人になってる。などなど。

ドロドロした内容をさわやかに読ませる、人生前のめりな物語です。生きれ!

どこでも発想『アイデアを盗む技術』

パクリ上等!

山名宏和著『アイデアを盗む技術』を読む。刺激的なタイトル通り、既存の製品をコピーして製造コストを削減したり、気に入ったイラストをトレースして格好いい絵作りをしたり、曲のフレーズを自曲に織り込んだりするノウハウを公開する……わけではありません、もちろん。そういった知的所有権や著作権、社会通念に反しない方法で、さまざまアイデアを拾うコツをレクチャーしてくれる。

著者はバラエティ番組の構成など、テレビ方面で活躍されているそうで、常に視聴者の興味を惹くアイデアを要求される。自分の引きだしだけでは、すぐにアイデアが枯渇するので、うまく周囲や他人の情報に「おもしろさ」のアンテナを張って、自分の血肉とする。同業のアイデアを「盗む」のはアウトでも、様々な経験を自身が使えるアイデアとして「盗む」のは、まったく合法。そもそも、この世にまったくのオリジナルというものは存在しないのだから、間接的にアイデアを「盗む」ことを、積極的に行うべきなのです。

枯渇するより速く、大量にアイデアをストックできるようにしておけ、ということですね。