カチリと音がした。それだけだった。
何日か過ぎたが、何も起こらない。
もっとも単純で、もっとも残酷な結末だった。それでもワシは満足している。
しばらく後、主治医がワシにこんな話をした。家族の頼みで黙っていたが、実は不治の病にかかっていたというのだ。ところが先日の検査では、病状がすっかり回復しているという。