ふと、わたしは自分が、あの世界で見慣れた箱を持っているのに気づいた。何かの冗談か、それともまだ例の装置に入っているのか、それとも……
もうどうでもよかった。何が起ころうと、起こるまいと、そこがわたしの生きる世界なのだから。わたしはフタをあけ、何かの確信を込めて『はじまりのボタン』を押す。カチリと音がした。
おわり