だってわたし、世界を救っている自分が好きッ
ネタバレ注意。
正月休みを潰してプレイしていた〈ワイルドアームズ ザ フィフスヴァンガード〉をクリア。本日がお休みだったので、何とか休み中にクリアできました。ゼルダに続いて、コチラも良作でしたよ。3、4と終盤に息切れを感じる部分があったのだけど、今回はそういうこともなく。夢をあきらめなかった主人公と、夢をあきらめた(変節させられた)敵との戦いというテーマで一貫しており、綺麗にまとまっている。ラストはあっさりしてましたが、それまでに各キャラクターの内面を掘り下げているおかげで、アレコレ想像する余地(案外、チャックはキャロルとくっつくんじゃないか、とか)があって楽しい。物語としてお約束は守っているものの、4で顕著だった、特定の作品からの強い影響も感じず、一定のオリジナリティは確保してある。特に、不思議少女アヴリルの時空を超えた想いは、アイデアとして感心させられるだけでなく、クリアデータに基づく複数回プレイを推奨するシステムに合致した秀逸な設定ではないかと。シリーズの集大成であり、今後もシリーズが続くのであれば新しいスタンダードとなるに足る完成度だと思います。
クリアまでの50時間近くかかるボリュームと、現状把握にコツが要る3D視点、難易度の高いパズル要素、独特の熱いノリの物語、これらが肌に合うなら、充実した時間が過ごせること請け合いです。
……と、かなり高く評価してみましたが1点、シリーズファンとしてどうしても納得行かない点が。セーブデータをロードした時に、オープニングアニメが始まらないのは、大変よろしくありません。プレイ開始時にオープニングを観て、ワイルドアームズ気分を高めるのは重要な儀式なので、次回作ではこの仕様は復活させていただきたいです。