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和のオムニバス映画『SHORT PEACE』を観た

争いは、同レベルの相手としか起こらない。

4本の短編+オープニングで構成されたアニメ映画『SHORT PEACE』を劇場で鑑賞。パッケージとしては『MEMORIES』なんかと一緒ですな。本作は「和」がテーマなのか、すべて日本が舞台。『火要鎮』、『九十九』、『GAMBO』と、凝った映像美で和のファンタジーを堪能し、最後の『武器よさらば』でいきなり近未来アクションになったと思ったら、やっぱり舞台は日本。富士山が頻出するあたり、世界遺産登録と時期的にジャストマッチしたのも、作品的に恵まれていたと思う。

日本より海外でウケそうな作品ですが、劇場で観られて良かったです。

はじめて買ったBlu-ray版『AKIRA』を観た

ピーキーすぎて、ワタシにゃ無理だよ!

PS3など、Blue-rayが再生できる機器があるのに、今までBlue-rayビデオを買ったことがなかった。はじめて購入するBlue-rayとして選んだのが、アニメ映画『AKIRA』。実は、はじめてレンタルビデオで借りたVHSテープがこの作品。初物買いのブツとして、外しようがありません。

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第三次世界大戦後のネオ東京を舞台に、超絶的な力を秘めたアキラという存在をめぐる、超能力バトル物。健康優良不良少年、金田の弟分である鉄雄が、破壊的な超能力を得て、ようやく金田と対等に喧嘩できるという、逆説的な超小物っぷりが素敵。英語版も収録されているので、「「さん」をつけろよ、デコ助野郎!」がどう英訳されるかもバッチリわかります。なんとかに刃物、アメーバに近代文明。中二病患者に超能力を与えてはいけません。

以下、ちょっとネタバレ。

何回も観てるけど、この映画でいつも釈然としない所が2点。終盤で、博士が鉄夫のデータを収集しているところを大佐が叱責する理由……研究者としての知的好奇心を優先させているのはわかるけど、なんであそこまで怒られるんだろう? あと、ラストで、ケイが金田に何か言いかけて止めるシーン……あれは何が言いたかったんだろう? 解釈はいろいろできるけど、スターウォーズとかガンダムとか、あの頃の作品に共通している、人類には秘めたる進化の可能性がある! という未来を暗示させているのかな。