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超古代文明の犬散歩『人喰いの大鷲トリコ』

トリコさんの素敵な犬っぷりを堪能するのが楽しい、大鷲だけど。

プレイステーション4Proを購入し、ノーマルプレステ4をリプレイス。せっかく4Kテレビを購入したので、ゲーム機も4K対応に。ただ、プレステ4でいちばん使っていた機能であるhulu、Netflix、Amazonプライムビデオの視聴は4Kテレビ側の機能に移行したので、相対的に稼働時間は低下してる。せっかくなので、4K対応のゲームもしないとな。

そんな感じで、Pro対応のプレイステーション4『人喰いの大鷲トリコ』を購入し、クリア。ネタバレ注意。『ICO』や『ワンダと巨像』の系譜で、超古代文明的な不思議構造の中で、主人公の少年が巨大な大鷲トリコと協力して冒険していくアクションアドベンチャー。主人公は非力ですが、相棒が強力なので、大移動や敵の討伐はお任せできる。トリコは大鷲と呼ばれ、羽毛も生えているものの、見た目や動きはモロに犬のソレ。能力持ちの超大型犬を使役すると考えれば、目安となるでしょう。トリコさんの素敵な犬っぷりを堪能するのが楽しい、大鷲だけど。

舞台は天空の城ラピュタを超大型にしたような古代遺跡。端々に高度なテクノロジーを感じさせる構造物にはロマンがあります。さまざまな仕掛けを解いて進んでいくわけですが、狭い場所、足場の悪い場所での活動に適した主人公と、戦闘や大ジャンプで頼りになるトリコの能力を組み合わせるアイデアが多彩。戦闘で興奮したトリコを主人公がなだめ鎮めたり、逆に落下しそうな主人公をトリコがキャッチしてくれたりと、相互補完関係にある。

大鷲の巣とよばれる古代遺跡は、圧倒的に巨大で美麗。シネマチックな演出で冒険を盛り上げてくれる。難点としては、遺跡の雰囲気が終盤まで変化がすくないこと。暗灰色で統一感はあるけど、中盤は見飽きてちょっとダレました。灼熱ゾーンでトリコがハァハァするとか、極寒ゾーンで庭かけ廻るとかしてもよかった。遺跡のなかで、自分がどこに位置して、どう移動しているのかイメージしづらいのも一因でしょう。

主人公がトリコにつかまることで大ジャンプしたり、足場にしたりできるのですが、たまに意図しない動きをすることがありストレスを感じた。トリコが思ったとおりに動いてくれないのは意図した演出でしょうけど、主人公が意図したとおりに動かないのは困りもの。中盤以降、アクションが多彩になるぶん、やりたい動きができないことでイライラすることが多かった。

操作感でストレスを感じる部分はあったけど、巨大な魔獣と共闘する一体感と多彩な謎解きは楽しい。「人喰い」の大鷲と銘打たれている割に、人を喰うシーンがほとんどないなぁと思っていたのですが、終盤の展開で納得。たしかに「人喰い」だわな、コレ。