「小説」カテゴリーアーカイブ

『エルジオーグは神じゃない』改稿中

下位甲虫

創作メモです。
先日公開した長編小説『エルジオーグは神じゃない』を改稿中。
枚数をふやして、終盤で詰め込みすぎになった部分を伸張し、全体のバランスを再調整します。そのほかの改稿点は以下のとおり。

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Googleブックで『クイックハルト』刊行2周年スペシャルぎみ

宮繰舞空

さる2006年9月に、『クイックハルト』というSF小説を出版いたしました。
人類がデータ上の世界に移住した未来で、平成時代の日本をモデルにした世界にすむ少年が巨大な事件に遭遇し、それにたちむかう物語。出版から、おおむね2年が経過したので、久々にネタにしてみます。ちなみに昨年もネタにしていたりする。
本書を出版していらい、さまざまなかたからご意見、ご感想をいただいているのですが、僕個人では解決が困難なご指摘に、値段が高いというものがありました。商業出版というかたちで出す以上、薄利多売に走るわけにもいかないのでしょうけど、たしかに定価1500円は、ちょっと手が出しづらい値段ではあった。
パラ読みしようにも、なかなか書店にも並んでいなかったし。じつはAmazonでも「なか見検索」という機能で一部、試し読みはできるのですが、操作性が悪くあまり読みやすいものではありませんでした。

Halt

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短編小説『イモートちゃん』

 孝行論具

 昨日公開した短編小説『イモートちゃん』ですが、ちょっと後悔しています。

 いや、作品内容がイタいとかそういうコトではなくてですね、公開した先が有名なケータイ小説サイトなもので、大きなお友だちがアクセスするのは、精神的にもネットワーク的にもツライかな、と。どのあたりがツライかは、無言でお察しください。

 ということで、精神的にもネットワーク的にもやさしい、Blog版を作成。当然ながら、エントリーごとにコメントやトラックバックも可。便利な世の中になったものですね。僕はあいかわらず平打ちHTMLですよ。

Immort
郁雄/吉武

その子のなまえは伊本エイエル。だれともちがう髪の色と、だれともちがう瞳の色をしているけれど、だれでもうれしい顔になってしまう、そんなおんなの子。さいきんはみんなから、イモートちゃんとよばれています。

イモートちゃんは、伊本さんちのもらわれっ子。ほんとうにの子どもではありません。みんな、そのことを知っていますが、だれも気にする人はいません。みんなみんな、イモートちゃんが好きだからです。

イモートちゃんには、大好きなお兄ちゃんがいます。なまえはハヤムくん。ほんとうにのお兄ちゃんではありません。伊本さんちに、ほんとうにの子どもはひとりもいません。ハヤムくんのご両親は外国で仕事をしているので、知りあいの伊本さんちに住まわせてもらっているのです。

お友だちがたずねます。

「イモートちゃんは、お兄さんのどこが好きなの?」

イモートちゃんは、むねをはって答えます。

「あのね、ハヤムお兄ちゃんにあたまをさわさわしてもらうと、ももいろチューリップのにおいがするんです」

「ももいろチューリップのにおい?」

「ハイ、とってもすてきです」

ふしぎそうな顔をしているお友だちに、イモートちゃんはほほえみます。

イモートちゃんは、チューリップが好き。いつも、チューリップがらのものをみにつけています。髪どめも消しゴムもチューリップのかっこうをしているし、かばんにはチューリップのアップリケ、ハンカチやお洋服にも、さがせばどこかにチューリップが見つかります。

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