Wiiウェア『グーの惑星』はてなき二次元の矜持

その世界は、二次元で満たされていた。

過密なハイデフもなく、三次元もない、二次元の理想郷、グーの惑星。そこにくわえられたプラス一次元によって、世界の調和は緑で乱される。二次元が劣っているのではない、われわれは平面世界を愛しているのだ。だからこそ、朧なる二次元の地平、雲海のはて、天空のかなたに、あらたなる世界を視る。

物理演算によって無残にも断ぜられる、解きはなたれしグーの巨塔。高きをめざせば振幅により断たれ、平安をもとめれば天辺はほどとおい。それでも300あまりのグーたちは、情報格子をさまよい、あるはずのない理想の高みをめざす。つねに高みをめざし、そして無謀なる高みはいつも、倒壊という現実を世界中につきつけるのだ。

そんな感じで、Nintendo Wiiのダウンロード専用ソフト『グーの惑星』を、突発的にクリアしました。価格は1500円ですが、4000円ぐらいのパッケージソフトで売っても良いクオリティ。堪能させてもらいました。

Wiiウェア『グーの惑星』で、ムキムキの連鎖

Nintendo Wiiのダウンロード専用ゲーム『グーの惑星』を、うっかりダウンロードしてしまった。

1500円と、Wiiのダウンロードコンテンツとしては高額ですが、それだけの価値があるゲーム。グーというスライム状の軟体生物が登場するのだが、グー同士をくっつけることで格子状の構造物が造れる。で、グーで造った構造物にべつなグーをつたわらせて、ゴールに規定数のグーを送り込めば面クリア。経路を構築するグーと、ゴールさせるべきグーを分けてあつかう必要があります。

Wiiのゲームですが、雰囲気はソニー系のゲームによくある、大人むけのキュートな感じ。さまざまな性質をもったグーを組みあわせてゴールをめざすのがおもしろい。おもしろすぎます。思ったとおりに経路が構築できないと、ムキーとなりますが、ムキムキ状態からゴールに到達できたときの達成感が、格別。ついつい、新しいステージにチャレンジしてしまい、やめられないとまらない。

このままでは徹夜になりかねないので、とりあえず寝ます。

ポメラ専用『ソフトケース DMC2』で長期戦もバッチリだ

新発売の『ポメラ DM10』専用ソフトケースが到着。

本体と同時発売だった純正ケースは、値段が高いうえにぴったりすぎて、取り廻しがわるそうだった。あたらしいソフトケースは大きさに余裕があり、内外にポケットがたくさんついています。

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特筆すべきは、外側のポケット。ファスナーつきで落下防止対策がバッチリなのはもちろん、なかに単四電池の収納スペースが、2本×3セットの計6本もはいります。

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ポメラ本体の電池とあわせて計4セット。ポメラは単四電池2本で20時間もつから計80時間、3日以上ブッ通しで使える計算。ちょこちょこ使えば、1週間……いや、1ヶ月だって無補給でテキスト打ちできそうです。なんだろう、コレ……遭難した時に手記でも書けというのでしょうか? これなら救助がくるか、飢え死にするまで、ひたすらテキストエディットしつづけられそう。文章屋には、死出の伴侶となるいきおいです。

ケースをポメラのしたに敷けば、膝打ちケースとしても使える。ケーブルやSDカード、ボタン電池をいれるスペースも確保されている。ポメラ用ケースとして死角がみつかりません。これは良いものです。

ネット回線をギガ得プランに変更中

自宅のネット環境は、プロバイダーが@niftyで、回線がKDDIの『ひかりone』。

ISDN+テレホーダイ→CATV(ケーブルテレビ)→ADSL→FTTH(光ファイバー)というながれ。ADSL以降は@niftyを利用しております。電話サービスも固定電話とおなじ番号で光化し、脱NTTは完璧。光電話+100メガの光回線にした段階で、ホームネットワークとしてはいきつくところまでいった感じですが、さらにその上、1ギガマックスの『ギガ得プラン』にしませんかと案内がきた。いまの回線速度で不満はないし、そもそもいくら回線がはやくても、接続先の帯域が細ければ速度は出ない。

とりたてて、うれしいサービスではありませんが──やりましょう!

低性能でこまることはあっても、高性能でこまることは、あまりありません。

ということでギガ得プランにもうしこんだら、ギガ対応の新しいホームゲートウェイがとどいたので、機器を交換して古い機器を返送。さらに、回線速度を活かすため、ホームゲートウェイとギガ対応のデスクトップマシンを、カテゴリー6(1ギガ対応)のLANケーブルで接続。準備はバッチリですが、光回線とホームゲートウェイを接続するONU(終端装置)をギガに対応したものに交換する必要があるそうで、コレがおわらないと回線速度はアップしないそうです。

現在の通信速度はこんな感じ。調査方法によってバラつきはありますが、100メガの環境では、わりと速いほうではないかと。

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月末にはONUを交換してくれるそうなので、回線速度がどうなるかたのしみです。

──とはいえ、ADSLの50メガプランから光の100メガプランに変えたときのメリットは、回線速度よりも回線の安定性だったので、100メガが1ギガになったところで、あまり体感速度は変わらない気もしますけど。

それと、@niftyやKDDIの担当者の方に、「ケーブルやスイッチ、LANポートを、ギガに対応したものへ交換したほうが良いですかね?」と質問しても、だれも適切に答えてくれないのには参った。もちろん、技術担当のかたはご存じでしょうけど、応対してくれた回線変更手続きの担当者のかたは認識されていないようで。

100メガまでしか対応しないケーブルやネットワーク機器では、インターネット回線が1ギガでも、100メガより上の速度はでません。1ギガ対応(1000BASE-T)以上のケーブルとネットワーク機器がないと、回線速度をアップするメリットはないのです。

マンガ版『蟹工船』地獄さ行ぐんだで!

マンガ版『蟹工船』を読んだ。

小林多喜二さんの同名小説をコミック化したものですが、しらべてみたら色々なかたがマンガ化されているようで。僕が読んだのは、原恵一郎さん作画のコミックバンチ版でした。カムチャツカで、カニ漁と缶詰加工をおこなう船に乗り組んだ人々の過酷な日々を描く。

死人がでるほど労働者を酷使するのは、かえって作業効率をおとすのでは……とは思いますが、ていどの差こそあれ、いまもむかしも存在する現実なのでしょう。ラストの展開が尻切れトンボな感じですけど、原作も同様なのでこれで忠実なようです。

僕はどんなにいそがしくても、職場やカプセルホテルに泊まるぐらいなら、たとえ終電でも可能なかぎり帰宅します。奉公しても滅私は勘弁。

『店長の憂鬱1』回転ズシャー

碓井 尻尾さんの4コマ漫画『店長の憂鬱1』を読んだ。

勤勉だが、苦労人でスーパーローテンションな店長が切り盛りする回転寿司屋の憂鬱な日々を、まったりと描く。個性的すぎる店員たちのほかにも、日々脱走をくわだてながら飼い殺されているカニとか、赤ワインを持ち込むアンニュイな女性とか、傍若無人なお子様っぷりを発揮しまくる幼児とか、そりゃぁ接客業も大変だよといわんばかりの面々が総登場。

回転寿司屋にいくと、いつもはいかに安価で新鮮な寿司をいちはやくゲットするかに腐心してますが、ふと店内を注視すれば、意外と愉快なメンツの日常がくりひろげられているのかもしれません。風呂のない寿司屋でひんぱんに寝泊まりする店長が、ちゃんとシャワーを浴びるか、銭湯にいってるのかだけが気がかりです。

通称『GENOウイルス』の脅威が進行中

どうしたものやら。

パソコンには、とりあえず有料のウィルス対策ソフトをいれておけば安心……と思っているのですが、その常識が通用しない『GENOウイルス』というのがあるそうです。Adobe ReaderやAdobe Flash Playerの脆弱性をついたもので、某企業サイトで発見されたことから命名された。サイトをひらくだけで感染し、二次感染もありうる。パスワードなどをぬすまれる危険があり、根絶するにはシステムの再インストールが必要。なにより、ウイルス対策ソフトでは検知されないことがある、というのが怖ろしい。いずれは対策されるにしても、それまではノーガード状態です。

確認方法としては、C:\WINDOWS\system32\sqlsodbc.chmファイルのハッシュ値をしらべ、規定の値なら大丈夫とのこと。さいわい、僕のパソコンは感染していませんでした。感染したマシンでFTPを使用してWebサイトにデータをアップロードすると、感染サイトになってしまうので、他人事ではありません。

確実な検知、駆除方法がみつかるまでは、自衛するしかないようで。感染したサイトにアクセスしなければ大丈夫とはいえ、アクセスする先が感染していないという保証はどこにもない。Webサイトの管理者で、FTPソフトを使用されるかたは、特に注意が必要です。

男の子牧場物語

「それってホラ、植物性男子がどうたらってヤツでしょ?」

「……いや、それをいうなら草食系男子だよ。草食動物にも肉はあるから」

どうやら母の認識は、大幅すぎるほどにぶれまくっているようだ。

それでも僕は、これから行かなければならない場所について、可能なかぎり説明した。

その『牧場』にいけば、優柔不断な僕でも、オーナーに飼育してもらえることを。

たとえ家畜として放牧されるにしても、選択する権利は僕にあることを。

あえて僕は、その囲みを選ぶことを。

ダイエット体操を一時中断した母は、きょとんとした目で僕をみながら、いった。

「ふ~ん。で、放牧されたあとはどうなるの?」

「僕は、オーナーに評価されるんだ。肉食系とか草食系とか、硬派とか軟派とか。その情報がほかの牧場主にもつたわって、いつか僕をもとめる真のオーナーのもとへたどりつけるって寸法さ」

「ずいぶんオーナーまかせなのね。変なところへ売られたりしないのかしら?」

「身の危険を感じたら、管理者に通報すれば大丈夫。僕をバッチリまもってくれるんだ!」

「まあ、その歳でアテもないなら、そういうのもアリかしらね。いいわ、いってらっしゃい」

いつもは口やかましく、僕や父さんを人間あつかいしない母が、この時だけはすんなりと『牧場』いきをゆるしてくれた。

みずから望んで飼育されにいく僕を、こころよく送りだしてくれるとは、なんて心のひろい母なんだろう!

『牧場』へいくことで、強権的な母から逃れたいという気持ちもあった僕の心が、チクリといたむ。

はなせばわかる母のもとをはなれ、『牧場』へ逃げだして良いものだろうか?

──ふとみると、部屋のすみでちぢこまってテレビを観ていた父が、手招きしていた。

「なんだい、父さん」

「おまえ……『牧場』へ行くのか?」

ああ、もちろんさと、『牧場』について説明しようとする僕をおしとどめ、父はいった。

「あそこは、やめておいたほうがいい」

「なんでさ? すてきなオーナーに飼育してもらえれば……」

「その、すてきなオーナーとやらに飼育され、繁殖させられた結果、生まれたのがお前だとしてもか? 家畜は死ぬまで、いや、死んでからも搾取されつづける存在なんだぞ?」

そうつげる父の瞳には、ねぶかい疲労と、長年家畜としてあつかわれてきた者の憂いがみちていた。

かつての『牧場』のオーナーは、部屋の中央で巨体をゆらし、効果のでる見込みのないダイエット体操を再開していた。

子牛が売られていく、あの唄を口ずさみながら。

※この物語はフィクションです

■2009年5月18日追記

ホワイトボードで楽画キング

小型のホワイトボードを買ってみた。

勉強用に買ったのだけれど、こういう素敵アイテムは、すべからくラクガキしたくなるものです。

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一発描きは苦手ですが、ホワイトボードだと消してやりなおせるのが良いですね。極細です。