暦だって間違える、小説『天地明察』を読む

正確で当然、ということではないんだな。

冲方丁著『天地明察』をAmazon Kindleで読む。江戸時代前期の天文歴学者、渋川春海が、不正確となった暦法を廃し、新たな暦を成立させるまでを描く。今が何年何月何日、何時何分かなんて、正しいソースを参照すれば間違いようがない、と現代では思ってしまいますが、どの暦法をどのように適用するかによって誤差が生じてしまう場合もある。囲碁宗家の家に生まれながら、算学オタクだった渋川春海は、様々な出会いとともに暦を正すという事業をライフワークとするようになる。数字には疎いですけど、信仰と理論がないまぜになった江戸時代の「算学」の熱気が伝わってくる作品でした。映画にもなっているようなので、機会があったら観てみます。

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