映画『告白』で、酷薄な復讐劇

こいつはヒドイ、もう1回!

映画『告白』を劇場で鑑賞。中学校の女教師の娘さんがプールで水死。事故かと思われたが、犯人は女教師が担当するクラスの生徒で……という所からスタートする。法も倫理も超越した復讐劇に圧倒されます。事前に原作の小説も読んだけど、映画版はスタイリッシュな映像と無駄のない取捨選択でダークに魅せる、高度に洗練された露悪趣味のエンターテイメントに仕上がってます。そのうち、ハリウッドでリメイクされるんじゃないかな?

気になったのは、重要な役割をする少年Aの描写。科学に強い優等生というわりに、仮説を立て、検証し、客観的な事実として証明するという科学的な思考ができてない。倫理観もなく、感情にふりまわされる中学生とはいえ、こいつホントに科学の基礎を理解しているのかよ? と思ってしまった。知能が高いはずなのに、肝心なことになると、理屈倒れというより単純に考えが足りていないように見えるんだよね。映画版ではいくらか配慮されていたけど、やはりこの点だけは気になりました。

だからこそ成立する物語ではあるのですが。

「映画『告白』で、酷薄な復讐劇」への2件のフィードバック

  1. >酒#童人さん
     
    原作を読んだ直後に突発的に観てきたのですが、いいデキでした。
    良識ある方が、眉をひそめるような徹底ぶりが爽快です。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください