平成漫画版『日本沈没』最終15巻で消えない愛のひかり

平成漫画版『日本沈没』の最終巻である、15巻を購入。

14巻の装丁は黒一色で、15巻は白一色でした。ついに日本が完全に沈没するというところで、まさかの楽屋落ちへのニアミスをかまし、さいごは幼年期の終わりばりの、高次元への移行を明示する。作中でも指摘されているとおり、どれほどの苦難があろうとも、「つぎのステップへ進める可能性」が明示されているぶん、日本が沈没するというファンタジー世界のほうが、まだ希望がもてるのかも。オーバーマインド(精神的な超越的存在)にはなれない我々は、おめおめとオーバーロード(物質的な究極的存在)をめざすしかないのでしょう。

単行本化にさいして、スピリッツでの雑誌連載版よりもいろいろ加筆されており、終盤のじゃっかん尻切れトンボぎみだった展開がスッキリしています。そのうち、一気にぜんぶ再読してみますよ。

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