先月末ごろに、小学館の百科事典『日本大百科全書』をオンライン化した『Yahoo!百科事典』が公開されました。昭和のころ、百科事典といえばセールスマンが売りあるき、お父さんの書斎か居間のガラスケースに収まっていた──そして、えてして死蔵されていた──モノですが、オンラインならかさばらないし、検索も楽そうです。
オンラインの辞書はいろいろありますが、フルでつかえる百科事典といえば『ウィキペディア』ぐらいしか知らなかったので、大変にありがたい。情報ソースは多いほうが良いです。
さっそく、『Yahoo!百科事典』がどのていどの情報量か、『ウィキペディア』と比較してみた。すべてをチェックするわけにもいかないので、自分にとって判断しやすい項目のみで比較します。
まずは、「飛行船」について。
『Yahoo!百科事典』のほうは、スカイシップ500の透視図つきで、軟式飛行船の構造がわかりやすいものの、写真もふくめた情報量としては『ウィキペディア』のほうが豊富。おなじみヒンデンブルグ号の墜落シーンはともかくUSSロサンゼルス号の勇姿までみられるのは、感涙モノです。飛行船が登場する映画には、『ガンバス』と『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』もあるよ。
おつぎは、トルコ共和国初代大統領「ケマル・アタテュルク(アタチュルク)」について。
どちらも一読すれば、ケマル氏の生涯について理解できると思いますが、『ウィキペディア』のほうが写真がおおく、彼の死後に問題となっている過度な個人崇拝についても『Yahoo!百科事典』のほうは触れられておりません。まさに、百科辞典的無難な説明に終始しています。
『Yahoo!百科事典』と『ウィキペディア』のどちらか一方をえらべといわれたら、まよわず『ウィキペディア』にしますけど、多角的な情報検索という意味では、プロが執筆したテキストのみで構成された『Yahoo!百科事典』もじゅうぶんに意義のあるサービスだと思う。こんごとも活用させてもらいまっさ~。
- 「Yahoo!百科事典」公開、小学館の百科事典データを無料で閲覧
- 小学館『日本大百科全書』を無料で検索――Yahoo!百科事典 – ITmedia Biz.ID
- ヤフーと小学館、プロ編纂の知識の泉「Yahoo!百科事典」を無料公開! | ネット | マイコミジャーナル
- ヤフー、オンライン百科事典サービス「Yahoo!百科事典」を公開 – japan.internet.com Webビジネス
- ヤフー、小学館の百科事典を無料で閲覧できる「Yahoo!百科事典」を開始:ITpro