ゴジラ転じてポケモン・ザ・ムービーとなす

人間とポケモン、大人と子供の対比を、もっとつきつめてほしかったです。

週末、友人ご一家と映画を観てきました。


当初はシン・ゴジラに誘われたのですが、よくよくはなしを聞いてみると、ゴジラを観たいのは旦那さんで、お子さんは『ポケモン・ザ・ムービーXY&Z ボルケニオンと機巧(からくり)のマギアナ』が観たい。奥さんは、お子さんの引率でポケモンを観るということらしい。僕はすでに2回、シン・ゴジラを観ているので無理に3回目のゴジラにこだわる理由はない。ということで、お子さんの引率を僕が引き受け、ポケモン・ザ・ムービーXY&Zを観てきました。ネタバレ注意。

ポケモンマスターを目指す少年、サトシが図らずも行動をともにすることとなった伝説ポケモン、ボルケニオン。強大な力をもちながらも人間を嫌い、人造ポケモンであるマギアナを大切に想い、守っている。ここからの展開が、いにしえの超テクノロジーな空中要塞をめぐる悪漢との攻防という、まんま天空の城ラピュタな展開だったのにはビックリ。ゴジラ転じてポケモン・ザ・ムービーとなした果てが、ラピュタであった。

ボルケニオンがパズー+ドーラ+ロボット兵、マギアナがシータ+飛行石みたいなポジション。ラストがハッピーエンドなのはいいんだけど、ご都合主義的なシナリオの都合で悲劇をねじまげられた印象。シン・ゴジラが、東日本大震災と原発事故を背景とした「今」を強烈に描いているのにくらべ、ポケモン・ザ・ムービーXY&Zは既存のテンプレートで無難にまとめた「だけ」で終わってしまったのはもったいない。人間の子供であるサトシに、ポケモンであり大人であるボルケニオンが「ポケモンはウソをつかないが、人間はウソをつく」という「ウソ」をつくわけですが、ここらへんの人間とポケモン、子供と大人の対比を、もっとつきつめてほしかったです。

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