夜の近距離ドライブと電気自動車

あの電気自動車で代替できるのか?

昨日、横浜で『EV FOR EVERYONE 横浜』の実証実験に参加し、電気自動車「NISSAN New Mobility Concept」に乗ってきました。周囲から注目されまくりで楽しい体験ではありましたが、日没とともに寒さが厳しくなり、貸出期限より1時間早く返却してしまった。

で、本日は仕事を終えて帰宅し、夕食後に自家用車で山ひとつ越えた先にある100円ショップへ出かけ、ボタン電池を買ってきた。愛車の日産ジュークは普通乗用車で、当然ながらひと山超えるぐらいのドライブは余裕。以前乗ってた軽自動車、ダイハツムーヴでも問題なかったでしょう。

では、もし電気自動車「NISSAN New Mobility Concept」で、この距離を走ったらどうか? 走行性能的には、山手の坂道をグイグイ登ってたので、山を越えて往復するぐらいは問題ないとは思う。けど、快適性の面で冬の夜にあのクルマで出かけたいとは思いません。車内の狭さと暖房なしという劣悪極寒な環境で行くのは、苦行以外のなにものでもない。自動車がバイクと違うのは、雨が降ろうが風が吹こうが冷暖房の効いた快適な小空間で移動できることのはず。深夜や風雨の移動こそ、クルマが便利だというのに、「NISSAN New Mobility Concept」は自動車としての快適性に乏しく、趣味のクルマたりえても、日常のクルマにはほど遠かった。

昨今、「超小型モビリティ」として新しい超小型車の規格が策定中だそうで、「NISSAN New Mobility Concept」もこの規格を見据えたものでしょう。けれど、高速道路、有料道路は走れない、近距離交通手段と割り切るとしても、現代のクルマとして最低限、大人ふたりが快適に乗れる室内空間を持つ規格にならないと、普及は難しいと思う。あきれた話ですが、超小型車を認めると同時に軽自動車を増税し、しかも超小型車を非実用的なしょんぼり規格にすることでユーザーの流出を防ぎ、軽自動車の税収アップを目論んでいる、などという話も聞く。新しい規格が、超小型車を普及させないためのものにならないことを切に願います。