なぜ電子書籍は引き算ばかりなのか?

何も足されないが、何か引かれてばかりいる。

AmazonのKindleで、ジャンプコミックスの電子書籍を購入。Kindleの専用端末ではなく、AndroidタブレットNexus7にKindleのアプリを入れたものを使用。途中まで紙の書籍で読んだ続きを、電子書籍で読もうって寸法。電子書籍版が、最新刊の手前までしかリリースされていないことにムッとしつつも、未読のものが2冊出ていたので購入。ダウンロードしてすぐに読めるのは便利。さっそく読み進めてたのですが、なんだかスカスカな印象。どうなってるのかと思ったら、読者からのハガキコーナーがまるまるカットされてる。作者のコメントも一部カットされてる。そして電子書籍なら可能なはずの、カラーページのカラー掲載などなく、当然のようにモノクロのまま。何も足されないが、何か引かれてばかりいる。電子書籍は、そんなのが多い。紙の書籍よりいくらか安いようだけど、まず定価と同じで良いから紙の書籍に劣る内容にするのは勘弁していただきたい。

電子書籍をいくつか買って思うのは、電子化への愛情のなさ。紙の書籍を造るのは大変だろうし、手塩にかけているのもわかる。対して電子書籍はありものの書籍をデータ化して、掲載に不適な部分をカットしてハイできあがり。ちょっと安くしときゃ問題ないだろって感じ。カラー掲載や一部の音声化、動画化とか、やろうと思えば電子書籍ならではのアップグレードは可能なはず。そこまでしろとは言わないまでも、紙の書籍と同等のクオリティで、同時リリースする。大人の事情がどうあれ、その程度のことも実現しないようじゃ、いつまでたっても電子書籍元年から暦は動きださないと思います。電子書籍イコール、廉価の劣化版ではないはずです。愛が足りないぜ。