このスタイルに一目惚れ、日産『ジューク』

ご注意してたのですが……。
今年2月、自家用車をダイハツ『初代ムーヴカスタム(裏ムーヴ)』から、日産『ジューク 15RX Type V』に乗り換えました。約3ヶ月間、5,000キロちょっと乗ってみた感想です。

そもそもこの車に興味を持ったのは、『週刊東洋経済』2011/7/9号「日産の個性派SUV ジュークはなぜ売れた」という記事。日本のメーカーが欧州をターゲットにした車を開発したら、予想以上に日本でも売れたという内容。ここで紹介されていた写真を見て、一発で気に入りました。CMで言うところの、「一目ぼれにご注意を。」という奴です。

曲線を多用した、ずんぐりしたフォルムに、スモールランプとヘッドランプが分離し、フォグランプと合わせると2×3の6灯で、一見するとどれがヘッドランプ化わからない。およそ日本車らしくない「なんじゃこりゃ~」なデザイン。コンパクトSUVだけに、実車はさほど大きくないのですが、デザイン的には大きく見える。コンパクトカーとしては大柄だけど、SUVとしては小柄。何を基準にするかで「大きい車」か「小さい車」かが変わってくる。僕は軽自動車からの乗り換えなので、第一印象は「大きい車」でしたが、慣れてくると日本で乗りまわすのに過不足がない大きさだと思えてきました。

慣れは必要だけど、クセになるデザイン。トータル的には何物にも似ていない、オンリーワンっぷりが好印象。

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車高が高いわりに、走行性能はそれなりに良い。カーブもキビキビ曲がってくれるし、加速も日本で走らせるには十分。初期状態で、エンジンの性能を限界まで引き出しているそうなので、余裕はない感じですが、ムーヴの時に痛感していたパワー不足に悩まされることはない。

予想以上に良かったのは、横風の影響を受けにくいこと。数メートルの風ならまったく影響がないし、わずかにあおられると感じるぐらいだと、10メートル近くはある感じ。風雨の日に運転して、たいした風じゃないと思って降りたら、意外に風が強くてビックリしたことも。車高は高くても空力性能は高いです。

燃費は公称19キロですが、実燃費は12キロちょっと。長距離だと理想値に近づきますが、短距離の街乗りだけなら、もっと低くなると思われます。ここらへんはムーヴと同じか、ちょっと良いぐらい。最先端のエコカーと比べると見劣りはしますが、走行性能がアップして前の車と大差ない燃費なので、満足はできないまでも納得できる水準。トヨタ『アクア』も検討しましたが、発展途上のハイブリッドよりは完成されたガソリンエンジン車を選んだ次第。

走行モードはノーマル、スポーツ、エコとあり、普段はエコにして、カーブの多い道ではスポーツにしてる。スポーツだとパワーは出ますが燃費は落ちるので、完全に趣味のモード。燃費を重視するか無視するかの二択なので、結果的にノーマルは全く使ってません。

車内は、バイクをイメージした曲面的なデザインが良い。運転する側としては、外側のデザインと同等に、内部のデザインも重要。ただ、見た目は面白いのですが、基本が欧州車のため左ハンドル用にボタンやレバーが配置されている。具体的には、サイドブレーキや走行モードを変更するボタンが左寄りになっており、右側から操作しづらい。日本車なのに外車みたいな不便さがあるのを良しとするか? 僕はそういうところも面白と思ったので、まったく問題なし。

居住空間は、前の運転席と助手席は十分な広さがあるものの、後部座席は天井が低めで、足先のスペースも最低限。大人5人が乗れるとはいえ、実用的な定員は前席に大柄な人2名、後席に大柄ではない人2名の計4名といった感じ。後部のラゲッジスペースは、後部の局面があるため高いものを積むのには適していませんが、必要十分な容量。足りなければ後席を倒し、フラットな室内にもできる。この状態だと、176cmの僕が車内で仮眠できる広さが確保できる。斜めに寝れば、足を延ばせないまでも、苦しくない広さは確保できます。
色々とヘンテコな車ではありますが、実用性は十分。見て楽しい、走らせて嬉しいコンパクトSUVであります。