電子書籍リーダー『GALAPAGOS(ガラパゴス)5.5型』でラノベを読む

文字を読むのに不都合はない……が。

シャープの電子書籍リーダー『GALAPAGOS(ガラパゴス)5.5型モバイルモデル』で、あれこれ本を読んでいる。雑誌系も面白いのだが、とりあえず小説系の読後感から。

文字の読みやすさについては小ぶりな5.5型でも問題なし。文字サイズは、画面をタッチすることで変更でき、紙の本と同サイズ(小)、中、大と変更できる。個人的には紙の本より一段階拡大した中の縦持ちが読みやすいと思う。文字送りは、画面タッチでも、下のトラックボールでも可能で、どちらもスムーズです。トラックボールは、若干反応がタイトすぎる気はしますが。画面はクリア。反射して見づらくなるときはあるものの、うまく反射しづらい角度から見れば大丈夫。総じて、明るい画面をじっと見つめることに抵抗がなければ、テキストを快適に読むことができる。さすがは専用機といったところ。

しおりを設定するのはもちろん、語句を検索したり、気になるワードにマーカーを引けたり、国語辞典で意味を調べる機能も標準である。ここらへんは、紙の書籍より便利。欲を言えば、Webで検索する機能もつけて欲しいかな。

ただ、提供される電子書籍の品質にはバラつきがある。ガラパゴスの仕様というより、コンテンツを提供する出版社の違いと思われる。たとえばライトノベル系を比較するに、A社の場合は値段は半額だけどイラストは粗い表紙画像のみで、本文イラストなし。B社の場合は書籍と同額でイラストつきだが、マッチ箱サイズの小さなイラストしかついていない。携帯用コンテンツの流用か? C社の場合は書籍と同額で表紙イラストもカバー裏のイラストも、内部のイラストもばっちり再現されているが、試し読み不可。C社がいちばんクオリティは高いけど、A社とB社なら可能な、序盤の試し読みができない。どこも、帯に短したすきに長しという感じ。

値段については、紙の書籍との兼ね合いがあるから、うかつに安く設定できないという事情はわかる。でも、紙の書籍と同額で、紙の書籍以下のクオリティなのは問題だと思う。理想を言えば、序盤と、あとがきや解説は試し読みできて、イラストは全画面サイズで閲覧できるようにすべきでしょう。これぐらいは、全社共通の仕様にしても良いのではないかと。値引きとか、他者への譲渡、貸与といった機能は今後の課題とするとして、まずは紙の書籍と同等の電子書籍を提供してくだされ。