マナーとして、電車で電話はかけたくないが

まあ、僕なら「ふざけんな!」と思うけどね。

電車の「車内マナー」として啓発されるのが、携帯電話は使うな、マナーモードにしろ、優先席付近では電源を切れというもの。たしかに、好きこのんで車内で通話をしたりはしないけど、かかってきた時などは、小声で「いま電車の中なので、後でかけなおします」ぐらいの対応をする場合もある。使うなという主張の是非はともかく、そのポリシーを貫くならそれもいい。だが、どうにも欺瞞を感じるのは、本当に車内で携帯電話を使いたい時にかぎって、「車内マナー」とやらが主張されないこと。これはおかしい。

車内で電話を使いたくなるのに、「車内マナー」が啓発されないタイミング……それは朝、電車が遅延したとき。「いま、電車が止まってるので、定時に出社できません」などと、職場に電話する声が、ちらほら聞こえてくる。大変不思議なことに、こういうピリピリした空気の時に限って、くだんの「車内マナー」は啓発されない。かなりの確率で、携帯電話の通話がなされているというのに! まさか、電車が遅れている時は、携帯電話で通話していいなんてルールはないですよね? 「誰のせいで、携帯電話を使う羽目になったかわかってんのか!」という、痛い殺気に耐えながら主張してこその、「車内マナー」ではないでしょうか。