装甲機関車の冒険『ゼルダの伝説 大地の汽笛』をクリア

また喰らった、ムキー!

Nintendo DS『ゼルダの伝説 大地の汽笛』をクリア。ネタバレ注意。鉄道網が完備されたファンタジー世界で、リンクによく似た兵士のコスプレをした機関士が、お姫様の魂といっしょに世界の危機に立ちむかう。ゼルダ姫が物語に絡むことは以前もあったけど、魂とはいえ、姫として常に帯同しているのは今回がはじめて。アグレッシブな姫様っぷりが、とにかくキュート。この娘のために、がんばっちゃおうという気にさせてくれます。

汽車に乗ってマップを移動し、各地のダンジョンをクリアすることで線路を拡張し、ラスボスへの道を拓く。乗物が汽車である以外は、いつも通りの展開。機関車には、大砲と客車、貨物車が連結されており、戦闘も、旅客も、通運もこなせます。移動の他に、客を乗せたり物を運んだりといったミッションがあり、運ぶ対象によって運転で気をつけるポイントが異なるのが面白い。前作同様、乗物はカスタマイズ可能。僕のお気に入りは、「ドクロのマシン」、「たこキャノン」、「エレキカー」、「フローター」のセット。オレンジを基調として、骸骨にドリルという、主人公メカっぽくない凶悪さが素敵です。

戦闘や謎解きでは、マイクに息を吹きかけるアクションが新しい。笛を吹いたり、風を起こしたりできますが、慣れないと画面に唾がつくので注意。それと、電車の中など移動中はプレイしづらいですな。前作「無限の砂時計」では、タッチペンオンリーでプレイできたけど、今作はLボタンでアイテムを構えるアクションを多用。コレを使わないと、やってられません。ムービーは、「スタート→スキップ」でスキップ可能です。

総評としては、任天堂製ソフトらしく、悪漢の策謀に、主人公とヒロインが立ちあがり世界を救うというフォーマット通り、高水準で綺麗にまとまっている。中世ファンタジー世界を汽車で移動するという設定以外は、極めて王道の作品。タッチペンを使ったアクションは従来通りだけど、ヒネリを利かせた謎解きで楽しませてくれます。

難点は、汽車での移動が冗長になりがちなことと、ボス戦の攻略手順が厳密な割に操作がアバウトで、なかなか思った通りに動いてくれないこと。やりかたはわかっているのに、操作ミスで同じシークエンスを繰り返すこともしばしば。なまじ、救済策として体力回復アイテムがでるものだから、倒せないけど死にもしない状態で延々と戦わされる。この傾向は、ラスボス戦が顕著で、初回クリア時は、かなりしんどかった。

ライトな世界観で、緻密さと柔軟さを要求される、歯ごたえのあるタッチペンアクションでした。