零戦もとんだ空に『サマーウォーズ』を観た

アニメ映画『サマーウォーズ』を鑑賞。※以下、ネタバレ注意!

先輩の代理恋人役に、長野まででかけた主人公が、大家族パワーと数学能力を駆使してネット世界の窮地を救う……という、ちょっと「混ぜるな危険」っぽい要素を、うまくエンターテイメントに昇華してる。冴えない主人公が、世界の危機をすくったうえにギャルゲットもしてしまうという、1983年の映画『ウォーゲーム』の正当な系譜。おおきなお友達むけというよりは、大人になるまえの子供たちへむけた、エンターテイメントといった印象。終盤の宇宙探査機落下より、中盤のインフラを混乱させる攻撃のほうが被害甚大じゃね? とか、いろいろツッコミどころはあるのですが、多数のキャラクターにそれぞれ見せ場をつくり、ラストまで盛りあげていくテンションの高さはハンパじゃない。おなじアホなら、おどらにゃソンです。僕はかなり気にいった。

P1070460

どれくらい気にいったかといえば、おもわずパンフレットを買ってしまうぐらい。『時をかける少女』も劇場で観たし、それ以外の映画もいくつか観てるけど、ここ数年でパンフレットを買おうとまで思ったのはひさしぶりです。命にかかわる危険のない(危険のすくない)世界の危機を盛りあげるというのはむずかしいと思うし、そこらへんのゆるさをギャグとして自嘲している部分もありますが、それでも「みんなで協力してがんばる」ことを全肯定する物語に共感しました。

以下、男性限定(?)のハナシで恐縮ですけど、映画がおわったあとトイレに行くじゃないですか。そうすっと、みんなトイレを我慢してたから行列ができやすく、そこで鑑賞直後の感想をはなしてるのが聞けたりします。こんかいも「感動した!」という素直な意見があるいっぽう、「あれで感動できんのかよ?」的な、斜にかまえた意見もあり、どちらもナルホドと思いましたね。