高速バスでシートベルトを締めろというのなら

座席にシートベルトがあるときは、かならずつけるようにしています。

義務だとか罰則だとかは関係なく、常時つけるのです。たとえば飛行機に乗っているときなどは、離着陸や乱気流などで着用が指示されたとき以外でも、常時着用。はずすのは、トイレにいくときだけです。シートベルトはつけるのが当然と思っているので、つけないのが一般的な国に行くと、すごく不安になる。トルコでタクシーに乗って、シートベルトをつけようとしたのに運転手に止められたときは、どうしようかと。けっこう運転が荒かったので、ヒヤヒヤものでした。

日本では2008年から、車の後部座席でのシートベルト着用が義務化されました。通勤でつかっている高速バスでも、乗るたびにシートベルトを着用するよう、アナウンスが流れます。きびしい運転手さんだと、発車前に見廻りするかたもおられます。もちろん僕は、いわれなくても着用していますけど、ほかのお客さんは結構……ゲフンゲフン。

高速道路上を走行するバスでシートベルトを締めないと、運転手の違反による加点対象になるそうですが、なかなか着用が徹底できないのが現状。乗客側の意識が低いという理由もあるけど、シートベルトがつけにくいという面もある。シートベルトを締めようと苦労しているお客さんを、なんどもみたことがあります。

そもそも、シートベルトの形式がバラバラなんですよ。僕の利用している高速バスは、複数のバス会社が共同運行しているので、さまざまな車種のバスがあり、それぞれシートベルトの形状がことなる。中央に通路がある、2列、2列の4列シートの場合、窓側のベルトが黒、通路側のベルトが灰色という決まりはあるようですが、ベルトと金具の位置や形状がまちまちで、僕もなれるまでずいぶん時間がかかりました。シートベルトはつねに締めるべきだと思っている僕ですらそうなのだから、意識の低いお客さんどころか、つけようとしているお客さんが苦闘のすえに着用を断念するのも無理はない。

義務としてシートベルトを締めろというのなら、各社共通の締めやすいシートベルトを開発、設置すること。さらにシートベルトを締めていない乗客を確認できるセンサーを設置するぐらい、やるべきでしょう。

ただね──シートベルトは締めるべきモノだとは思いますが、僕のようにシートベルトをしていないと不安になる、シートベルト依存症になるのも、どうかと思う。さいきんは劇場の座席についても、思わずシートベルトを探してしまいますから。病膏肓に入るってヤツですね。

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