「トルコ」カテゴリーアーカイブ

トルコのチーズと『EFE RAKI(エフェ・ラク)』で楽々

コレもアリ。

またまたトルコの酒、ラクを注文。今回は『EFE RAKI(エフェ・ラク)』というブランドのラク。わりと新しいブランドだそうですが、味はオーソドックスな感じ。ライトな感覚で飲めるラクです。

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それと、トルコのチーズ『ベヤズペイニール』も注文。一見すると豆腐っぽいですが、塩味の利いた風味のある

フェタチーズ。ラクとよく合うのです。

トルコのお酒『ラク:テキルダーゴールド』を飲む

微妙にリッチ。

トルコのお酒で有名なのは『ラク』。リキュール系でアルコール度数の高いお酒ですが、水で割ると白濁するのが特徴。トルコ旅行に行って以来、日本でも何度か飲んでます。おみやげとして入手しやすいのは『イェニ ラク(Yeni Raki)』ですが、今回は『テキルダーゴールド(RAKI Tekirdar Gold)』というラクを頼んでみた。ちなみに、となりの長細いボトルは、いっしょに頼んだオリーブオイルです。

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テキルダーは、イェニよりもコクがあってアニス(ういきょう)の風味が味わい深い。僕は、こっちのほうが好きだな。まあ、お値段も高めですけど。

トルコの黒ビール『EFES DARK』を飲む

旨トゥルキエ!

トルコのメジャーなビールといえば、エフェスビール。トルコ旅行中も愛飲し、帰国後も日本で買ったりしてた。でも、帰国後に飲んだことがなかったのが、エフェスの黒ビール。最近、各地の黒ビールを飲んでいるので、エフェ黒も注文してみた。

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アルコール度数6.1%。甘みがあって口当たりが良い。1988年モンドセレクション金賞受賞だそうです。

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小豆がゆと一緒に、美味しくいただきました。トルコのビール、旨し。

【映画】『ミッドナイト・エクスプレス』刑務所残酷物語

ガールフレンドは、サービスしすぎです。

1978年の映画『ミッドナイト・エクスプレス』をWOWOW録画にて鑑賞。ネタバレ注意。1970年のトルコにて、首都イスタンブールから国外に麻薬を密輸しようとしたアメリカ人青年が逮捕、投獄される。ここまでは自業自得なんだけど、いつまでたっても出所させてもらえず、自力でミッドナイト・エクスプレス(深夜特急=脱獄の隠語)するまでを描く。実話をもとにした話ですが、獄中の描写がとにかくヒドイ。非衛生的で看守は強権的。常に密告者の目が光ってる。脱獄へむけて、バイオレンスの度合いが、どんどん加速していく。

ただコレ、かなり描写が誇張されているらしく、本当にここまでヒドイ扱いを受けたわけではないようです。そもそも、どんな理由をつけても、故意に麻薬を密輸しようとした主人公を同情的に描くのは無理がある。政治的、国策的な匂いのする映画ですが、エンターテイメントとしての暴力描写は秀逸。どんどん、最底辺へ追いやられていく主人公の凋落っぷりは、いっそすがすがしいですな。

『イスタンブール―世界の都市の物語』を読んだ

イスラムだけの街じゃない。

陳 舜臣著『イスタンブール―世界の都市の物語』を読了。ヨーロッパとアジアにまたがる、トルコの大都市、イスタンブール。かつてはオスマン帝国の首都だったこと都市は、さらにさかのぼれば、ギリシャ人が造り、東ローマ帝国の首都コンスタンティノープルでもあった。名を変え、主を変えた都市の変遷を、現イスタンブール市内にある、さまざまな史跡から紐解くのが本書の趣旨。

ツアーでイスタンブールの市内観光をすると、定番スポットと言える場所がいくつかある。トプカプ宮殿アヤソフィア博物館ブルーモスク、などです。本書はこれらの場所も網羅しつつ、それ以外の場所の故事来歴についても紹介してくれる。そこで強調されるのが、東ローマ帝国領からオスマン帝国領となって以降も、すべてがイスラム化されたわけではなく、キリスト教、ユダヤ教と言った経典の民も信仰を認められ、共存していたこと。モスクの尖塔が立ち並ぶ、イスラム教徒だけでの街ではないということです。

近代になって、汎イスラム主義、汎トルコ主義に傾倒する以前のオスマン帝国は、ヨーロッパ人が驚くほど、異教徒に寛容であったのです。このやり方が破綻し、実情は多民族でありながら、トルコ民族という仮想的な単一民族を定義した弊害は、「トルコ人と言えることは、なんとすばらしいことか!」という皮肉をこめたスローガンで活写されています。

多面体を立方体の箱に押しこめるような無茶をするのではなく、異質さを尊重した先人の寛容さに学ぶべきなのだろうけど、言うは易くおこなうは難し、なのでしょうね。

お歳暮にトルコのお菓子をいただきました

強烈に甘いぜ!

お歳暮に、トルコのお菓子、ロクムとバクラヴァをいただきました。ありがとうございます! 超ひさびさにトルコのお菓子が食べられて狂喜乱舞。トゥルキエ、トゥルキエ言ってた甲斐があるというものです。

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左がバクラヴァで、右がロクム。バクラヴァは、シロップがかけられた小さなパイみたいなお菓子。ロクムは、粉砂糖と澱粉がまぶされた、ナッツ入りのモチモチしたお菓子。どちらも、トルコではメジャーな逸品。さっそく紅茶といっしょに食べてみた。紅茶と一緒というか、紅茶が一緒でないと中和できないほど、強烈な甘さ。甘さを控え目なんて、軟弱なお日本の菓子とはワケがちがいます。

今度トルコへ行く機会があったら、ぜひ作りたてを食べてみたいものですな。トゥルキエ!

昨日読んだ本は、昔読んだ本だったかもしれない

昨日という日も、すでに過去じゃよ。

昨日読了した『イスタンブールを愛した人々―エピソードで綴る激動のトルコ』ですが、6年前に上梓した『トルコ・イスタンブール旅行記』の参考文献に記載されてました。ありゃりゃりゃ?

……ということは、すでに読んでいたのか。たしかに、知っているエピソードもあるなあと思ったけど、一読した本をスッカリ忘れていたとは。既読感がなかったのは、6年前とくらべ、現在はある程度、近代トルコの知識を仕入れているので、読み取れる情報が増えたせいだろうか?

復習にはなったので、よしとします。

『イスタンブールを愛した人々―エピソードで綴る激動のトルコ』を読んだ

第一次世界大戦前のイスタンブールに、中村商店ってのがあったのか。

松谷 浩尚著『イスタンブールを愛した人々―エピソードで綴る激動のトルコ』を読了。興味を持っている、トルコ関連書籍として手に取りました。オスマン帝国の首都にして、トルコ共和国最大の都市、イスタンブールに関わった十二人の人々の活躍とともに、近代トルコ史および、日本との交流を概観できる。特に、トルコ革命前後における日本との関わりの部分は、もうちょっと早く読んでおけばよかったと後悔。人物誌であると同時に、近代トルコ史としても優れた読み物です。

来年2010年は、「トルコにおける日本年」に定められており、トルコと日本がますます近しくなる年。トルコから贈られた国父の像がヒドイ扱いを受けている問題も、とっとと解決してもらいたいもの。トルコは世界有数の親日国だそうですが、日本にもトルコ大好きな人はいるのです。

トゥルキエ!

『トルコのもう一つの顔』で、コミュニケーションの達人

二重思考者(ダブルシンカー)が、ここにも。

小島剛一著『トルコのもう一つの顔』を読了。言語学者である著者が、1970年代からトルコの言語について、地道なフィールドワークをおこなった際の体験ルポ。当時のトルコで言語の調査をおこなうというのは、大変な危険がともなう。といっても、東部のクルド人が住む地域は治安が悪いから……という話ではありません。いや、それもあるのだけれど、著者は日本人ながら、トルコの全県を巡って調査をおこなっており、トルコ語はもちろん、各地の方言や地方語もマスターしているため、トルコ人よりもトルコの言語にくわしいのです。

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問題なのは、1923年のトルコ共和国成立以後、トルコには「トルコ語を話すトルコ人(それと、公認された一部の民族、言語)」しかいないことになっていること。名目上はそれ以外の独立した民族、言語が存在するはずがない。実体としては多民族、多言語国家であるのに、無理矢理に(ほぼ)単一民族、単一言語国家であると主張しているので、客観的な学術調査とは齟齬が出てしまう。本書の序盤、著者は政府に目をつけられないよう、こっそりと調査を行い、トルコの多様な言語文化に魅せられていく。中盤以降は、政府公認のもと……という名目の監視つきで、窮屈な思いをしながら調査をおこなう。読み物としては、この監視つきの調査行が、えらくスリリング。監視人について現地人に、現地語で「こいつは信用するな」と警告してから、トルコ語で「この人は私の友人です」と紹介し、うかつな発言をさせないようにする場面も。

なにより感心するのは、腹芸をふくませつつも誠実さを堅守する、著者の当意即妙な対応。相手に応じて言うべきことと、言うべきでないことを明確に線引きして、政府高官とも革命シンパともコミュニケーションを取る。複数言語をマスターするのは無理でも、こういうタフで大人な対応は大いに見習うべきでしょう。

ちなみに、本書が刊行されたのは1991年なので、2009年の現在とは情勢が異なっています。現在はクルド語によるテレビ放送が始まり、アルメニアとの和解が模索されるなど、本書で描かれた情勢よりは、だいぶ緩和、改善されているようですよ。トゥルキエ!