「旅行記」カテゴリーアーカイブ

カレンダー壁紙2009年7月

月例のケータイ用QVGA(320×240ピクセル)カレンダー壁紙を公開。

今月はネタがまったくないので、トルコ旅行のときに撮影した写真を使用。とんだイスタンブールです。

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左がガラタ塔のうえから撮影したもので、右がドルマバフチェ宮殿で撮影したものです。

『トルコ民話選』忠告は、まもらないのが基本

いまも今、たったいま。ひとりのよっしいが『トルコ民話選』を読んだ。

トルコの民話で世界的に有名なのは、なんといっても『ナスレディン・ホジャ』という、とんちの利いたおじいさんなのですが、本書ではあえてそれ以外の民話に焦点をあてている。トルコ語と日本語訳が併記されているので、オリジナルの雰囲気をあじわえます。

主人公が機転をきかせて富や名声、美女をゲットする展開は世界共通。ただ、日本の民話とちがうなと思うのは、「やってはいけない」と忠告されたことは、「とりあえずやってみろ」が基本なところ。『浦島太郎』は、乙姫からもらった「けっしてあけてはならない」玉手箱をあけて、おじいさんになるのがオチ。でもトルコの民話は、失策による逆境から栄光をつかむはなしが多い。ペナルティはあっても、挽回可能なのです。

たとえば『ロバの頭(EŞEK-KAFASI)』という物語は、子供がさずかるといわれてもらった魔法のリンゴを、ほんとうは夫婦で半分こしないといけないのに、うっかり夫が全部たべてしまい、妻の腹から子供ではなく、夫の腹から「ロバの頭」が息子として出てくる。この、ロバの頭が主人公になって物語が展開します。コレでちゃんとハッピーエンドになります。

生の民話らしく、残酷な展開もあり、日本の民話と共通するパターンもありますが、意表をつかれる展開もあり、なかなかにたのしめる民話集です。満足。

僕も望みがかなったので、みんなも望みをかなえましょう。←テケルレメ(きまり文句)ふう

『オスマン帝国の近代と海軍』汽缶爆発しょんぼり海軍力

『オスマン帝国の近代と海軍』を読んだ。

薄い本なので、すぐに読破できます。オスマン帝国というと、騎馬民族を母体とするだけに陸軍の強さに目がいきがちですが、すぐれた海軍力で地中海の制海権をえたこともおおきい。とはいえ、トルコ民族は操船術にたけているわけではないので、海賊を提督に任命するなど、「外注」によって強大な海軍力をえた。しかし、中世から近世にうつり、ヨーロッパの技術的優位があきらかになると、敗戦とともに「外注」していた民族がつぎつぎと独立し、オスマン帝国海軍は弱体化の一途をたどる。本書はオスマン帝国末期の海軍の窮状に注視しています。

日本が明治以降、海外からまねいた軍事顧問を師としながらも、みずからの力で海軍力をたかめたのに対し、オスマン帝国は軍事顧問をまねいても、自国の技術として消化しようとするする意志がなく、いつまでも「外注」にまかせきり。とくに、海事関係で大きなはたらきをしていたルーム人(ギリシャ人)が独立すると、自国内のルームは信用できないけれど、それでも船をうごかすためにはルームにたよらざるをえない。スルタンの肝煎りで──予算を無視して──そろえた近代的な軍艦も、維持費がかさむと20年間ほっぽっておいて、いざ戦争だかとらうごかそうとしたら、汽缶は爆発するわ、大砲を撃ったら破損するわ、座礁するわのていたらく──でも陸軍が勝ったのでことなきをえた。

日本とトルコ友好の契機となった「エルトゥールル号」の座礁、沈没事件にしても、このように低下しまくった海軍力にもかかわらず、イスラム世界の盟主としての力を誇示するために日本への派遣を強行し、さらに日本側の忠告を無視して、台風へ突っ込んだすえの末路だったそうです。

トルコ狂乱 オスマン帝国崩壊とアタテュルクの戦争』を読んだときも、よくこの窮状からトルコ共和国への独立を勝ちとったものだと感心しましたが、本書からもオスマン帝国末期のしょんぼりぶりがみてとれる。時流に即してベストをつくせば、世界帝国も築けますが、そこからはずれて改善する自浄努力をおこたれば、どういう末路をたどるか──日本もまた航空戦力への転換を徹底できず、大艦巨砲主義にこだわったすえに果てた国であるだけに、おおいに学ぶべき点のある良書です。

テパリオレンジ鎌倉の浜辺

むぅ、テンパり気味である。

気分転換に、鎌倉海岸を散歩。イマイチな天候でしたが、それなりに人出はあった。

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海へむかって歩いていたら、みこし行列に遭遇。世の祝祭とは縁遠い我が身に、熱狂はただまぶしかったよ。

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キャバクラ鎌倉海岸でござんす。材木座海岸から由比ヶ浜海岸へ、長谷へむかってあるく。

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長谷駅のちかくにあるトルコ料理屋『アルカダッシュ』の1号店。駅前の2号店にはいったけど、こちらもぜひいきたいものです。

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長谷駅へはいる江ノ電。さいきん、車で移動するから乗ってないなぁ。

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鎌倉大仏まえにある、あなどれないみやげもの屋、『山海堂』。合法的な範囲で、刀剣の本物やレプリカがズラリとならぶ。ひさびさにいったら、ラインナップがふえていた。フム、兜割りか。

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大仏前から市役所のほうへぬけて、もどってまいりました。写真は下馬四ツ角ちかくの踏切。

気分転換完了。キシャー。

トルコ料理屋『アルカダッシュ』で、絶品ケバブ

鎌倉駅前にできたトルコ料理屋『アルカダッシュ(ARCADAS)』へいってきた。

トルコ旅行にもいきましたが、家庭料理系はあまり食べる機会がなかった。店は小町通りの入口にあり、鎌倉駅前が一望できます。

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こんかいは3500円のコース料理にしてみた。

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まずは前菜。ちぎったパンにつけて食べます。そしてサラダ。

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メインのケバブ。パンでおさえて、串をぬくのが独特。肉が香ばしくて、とても旨味。トルコでたべたときよりも、美味しかった気が。

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デザートとチャイ。これがなければ締まりません。

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トルコの飲み物といえば、アイラン(塩味のヨーグルトドリンク)とラク(水で割ると白くにごるお酒)。アイランは、あと味がクリーミー。写真は飲みかけ。ラクは、ボトルでたのんで、のこりはおみやげにしました。

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さいごはトルコののびるアイス、ドンドゥルマ。本場では食べそこなったのが心残りだったので、ついに宿願をはたせました。

トルコ料理とはいえ、日本の素材をつかっているので、日本人むきな味つけになっていると思う。鎌倉駅前点のほかに長谷(鎌倉大仏があるほう)にも店舗があり、そちらではベリーダンスのショーもやってるそうです。こんどは、そっちのほうにもいってみるかな。値段はそれなりですけどね。

『砂漠のバラ』はアイツの唇

──やさしく、だきしめてくれと、ねだる! by ルパン三世?

『砂漠のバラ』というものがあると聞く。なんでも植物ではなく鉱物らしい。そういうモノがあるとは知っていたのだが。

砂漠のバラ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

砂漠のバラ(さばくのばら、Desert Rose または Sand Rose)とは、ある種の化合物が、自然現象でバラのような形状の結晶に成長した石である。

フム、なるほど。砂漠でよくみつかるけれど、形成には水がかかせないので、もとは水場であった証拠になると……って、アレ?

そういえばこの石、どっかでみたことあるような。写真や映像ではなく実物を、です。どこでだろうと思ったら、なんと家のなかにあった。

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この写真は、おなじモノを別方向から撮影しています。

親がモロッコ旅行のみやげに買ったもので、現地では露店販売してたそうです。良品は本物のバラっぽいかたちをしているようですが、コレはバラというかバラバラというか……。

砂漠のバラも、ピンキリなんでしょうね。

小説『シナン』で至難の建築指南

夢枕獏さんの小説『シナン』を読んだ。

オスマン帝国、スレイマン大帝時代の建築家、ミーマール・シナンの人生を活写。日本でいえば戦国時代、織田信長がブイブイいわせていたころに活躍していた人物です。もとはキリスト教徒出身でのちにイスラム教に改宗し、イェニチェリという軍団に所属して従軍建築家となる。その後、帝室造営局長に任命され、モスクや橋など、たくさんの建築物を遺しています。世界遺産にもなっている、イスタンブールのスレイマニエ・モスクが、シナンが手がけたもっとも有名な建物でしょう。

Google先生が誕生日に、特製ロゴバージョンへ変えてくれるぐらいの有名人。

シナンはイスタンブールにある、アヤソフィアという──東ローマ帝国時代にハギア・ソフィア大聖堂として建てられ、のちにモスクに改修された──建物以上のモスクを建てることに執念を燃やす。しかし、スレイマン大帝の命令でイスタンブールにスレイマニエ・モスクを造ったときは、壮麗さではまさるものの、建築規模では一歩およばず、のちにより地盤の強固なエディルネに、アヤソフィア以上のドームをもつセリミエ・モスクを建設し、目的をとげます。

ラストで、セリミエ・モスクを完成させたくだりが大変良かったです。史実と伝説と創作が渾然一体となって、チューリップ畑に結実しています。また、上下2冊あるわりには大変読みやすく、歴史的な背景もバッチリフォローされているので、予備知識がなくても大丈夫。

トルコには渡航経験があり、アヤソフィアにもブルーモスクにも行っているのですが、スレイマニエ・モスクには行かなかった。こんどトルコへ行く機会があったら、エディルネのセリミエ・モスクとともに、訪れてみたいと思います。トゥルキエ!

トルコ建国の父、ムスタファ・ケマル氏の像問題がニュースに

先日、お伝えしたトルコ建国者の像問題が、産経新聞でとりあげられました。

ニュースの効果か、オンライン署名の伸びも良いようで。この調子で、一刻もはやく問題が解決することを期待します。ホントに、さっさとなんとかしちゃおうよ!

雨の房総、富山へハイキング

ゴールデンウィークは家にこもりっきり……というのも味気ないので、ハイキング。

千葉県房総半島にある富山(とみさん)へのぼってみた。あいにくの天気でしたが、山頂につくまでは小雨ていどですみました。

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山の高さは、東京タワーのてっぺんと大差ありませんが、斜面がきついので、けっこう汗だくになりました。ふもとで杖が借りられるので、もっていったほうが良いです。

山頂の展望台で、雨にけむる房総半島を一望。

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下山するころに、雨が本降りになってきた。ギリギリ間にあった感じです。

それから、ふもとにある『南総里見八犬伝』ゆかりの地、「伏姫籠穴(ふせひめろうけつ)」へ。

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え~、八犬伝はフィクションのはずなのに、なぜかゆかりの地が実在する不思議。まあ、これはそういうモノとして楽しんでおくべきなのでしょう。

おまけ。

米軍のイージス艦。フェリーから撮影しました。

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