「感想」カテゴリーアーカイブ

すっかり電子書籍がメインになった

進んで紙版を買うことはなくなりました。

最近、購入する書籍は電子版がメインになりました。紙の書籍の、手にとってパラパラめくれるメリットは認めますが、データをダウンロードできる端末があえば、いつでも読める電子書籍のメリットのほうが上と感じるように。どこまで読んだかをオンラインで共有できるから、ひとつの電子書籍をパソコン、タブレット、スマートフォンと切り替えて読んでも、すぐに継続して読めるのは、紙の書籍にないメリット。紙の書籍は、かさばる、なくす、痛めると物理的に管理する必要があるし、古書店に売ることも基本的にないので、電子書籍で入手できないものを買うことはあっても、進んで紙版を買うことはなくなりました。

電子書籍サービスは、シャープのGALAPAGOSからスタートして、いろいろなサービスを試してみましたが、AmazonのKindleに落ち着いた感じ。マイナーなサービスだと、ある日突然、サービス終了というリスクが高まるので、メジャーなサービスを選ぶべきかと。サービスを終了させるときは、別なサービスに購入書籍を引き継げるような、電子書籍ポータビリティ制度が義務化されると、安心して購入できるのですが。

読み捨て系の雑誌は、Docomoのdマガジンがマスト。最新号限定とはいえ、定額で大量の雑誌が読み放題になるから、読みたい雑誌が2誌もあれば、じゅうぶん元が取れる。dマガジンのおかげで、いままでは手に取らなかった雑誌にも目を通すようになったから、知識の幅を広げるのにも良いです。難点は、記事がいちぶ未収録だったり、写真が塗りつぶされている場合があること。電子版を購入してコレだと、ふざけんなと腹も立ちますが、定額読み捨てならまぁ、許せる範囲かと。

電子書籍のおかげで、幅広い読書ライフを満喫しております。

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価格:17,420円(税込、送料込)

雑誌はページをすべて繰れ

読んでない作品にもざっと目を通す。

おっさんになったせいか、読書力が低下している。活字どころかマンガすら読めない。毎週買っているマンガ雑誌のはずなのに、ふと気づくと知らない作品が連載されていたり、あまつさえその作品が巻頭カラーになっていたり、最終回を迎えていたりして、ようやく気づく。もともと、連載された作品をすべて読んでいるわけではなかったのですが、読まないまでも、こういう作品が連載されているという事実把握しているつもりだった。それができなくなっている。

惰性で読んでいるというこちらの理由もあるだろうし、他紙から移籍してくる作品が多くなったという雑誌側の理由もあるだろう。ただ、せっかくお金を出して買っている雑誌の内容を把握できないのは問題なので、全ページをとりあえず繰って、ながめることにした。

読みたい作品は当然読みますが、読んでない作品にもざっと目を通す。最近は電子書籍を読むことも多くなったので、この習慣は励行してる。電子書籍は目次機能で読みたいページへ一瞬で飛べるので、本当に読みたい部分以外が認識できなくなりますので。

映画『STAND BY ME ドラえもん』を観た

ラストで中盤の未来を覆したってこと?

3D CGによって描かれた長編映画『STAND BY ME ドラえもん』の3D版を劇場で鑑賞。ネタバレ注意。ダメな先祖の未来を改変すべくやってきた、22世紀のネコ型ロボット、ドラえもんと、のび太少年の交流を描く……って、書くまでもないド定番ですな。いままで3Dアニメになってなかったのが、かえって不思議なぐらい。髪の毛フサフサなのび太は新鮮です。

物語は、大長編の冒険物ではなく、原作の日常エピソードをつなげて、雪山のロマンス、さようなら/帰ってきたドラえもんで締める流れ。ところどころ、オリジナルの要素が入ってますが許容範囲という感じ。『ALWAYS 三丁目の夕日』における、ヤング茶川さんや、女体化六さんにくらべれば、じゅうぶん原作準拠といえる。本作では、のび太が改変した未来に満足するまで未来に帰れない、帰ろうとすると苦痛を受けるという、ドラえもんを束縛する設定に否定的な意見が多いようだけど、これはつまり、さようならドラえもんにおける、原作では説明のなかった、なぜ急にドラえもんが未来へ帰ることになったのかの動機づけとなっている。結果から見れば、納得できる改変となってます。

ただ、ラストで現代に残れるようになったドラえもんは、中盤の大人のび太が言っていた「子供時代の友達」という、突き放された存在とは別物ということなのだろうか。そラストで中盤の未来を覆したってことなのか、それとも、のちに真の別れを経験した上での「子供時代の友達」なのだろうか。

原作では語られていないが、結果としておとずれるであろう、のび太とドラえもんの真の別れとは何かが、本作では不明確というか、ぼかされているのが、すっきりしない感じがしました。3Dの人形劇としては水準以上ですが、終盤の戸惑いがあったせいか「泣ける」ほどではなかったな。

原作のドラえもんは締切に追われて量産された作品でもあるから、重複したり矛盾したりする設定やエピソードがある。ここらへんに整合性をもたせ、長編としてまとめようとしたのはわかるけど、オリジナル設定を追加するなら、ラストで大人のび太に、「それでもいつか、ドラえもんとわかれる日はくるんだよ」的なセリフを言わせるぐらいのアレンジをしても、良いと思いました。

『写真アルバム 鎌倉・逗子・葉山の昭和』を観る

知ってる時代も、知らない時代も楽しめる。

鎌倉、逗子、葉山の古い写真を集めた『写真アルバム 鎌倉・逗子・葉山の昭和』を観る。生まれてこの方、鎌倉在住ですが、生まれる前の鎌倉が活写されているのが興味ぶかい。じゃっかん、同じシチュエーションの写真を使いすぎと思えるページもありますが、今昔を知るにはよい資料です。

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18ページで紹介されている、鎌倉商店で夏期に販売されていたという「スマック」なる冷菓が気になったんだけど、チョコやその他の衣で包んだアイスクリーム、という辞書的な意味以上のことはわからず。ちょっと食べてみたい。

破砕帯を貫け『黒部の太陽』を観た

なんか貫いちゃいました!

1968年の映画『黒部の太陽』を録画で鑑賞。黒部ダム工事の苦闘を描く。黒部ダムには以前、行ったことがあり、この映画のことを紹介してたので、いつか観てみたいと思ってた。ダム工事といっても、山に堰を造ってせきとめるというダムっぽい部分ではなく、ダムの資材を運ぶためのトンネルを掘ろうとしたら、破砕帯とよばれる砕けた岩の地層にぶつかり、ここを突破するのが大変だったというのがメイン。ダム工事が題材だけど、実質はトンネル掘削映画でした。

地下水の噴出シーンが見せ場で、撮影時には本当に事故になりかけたというだけあり、迫力満点。実在の建設会社の名前がバンバン出てくる割に、資本家と労働者の対立など企業側に遠慮している感じがないのも良い。黒部ダムは、また行ってみたいですな。

『半藤一利と宮崎駿の 腰ぬけ愛国談義』を読む

そういう考えでアレなのか……。

文春ジブリ文庫『半藤一利と宮崎駿の 腰ぬけ愛国談義』を読む。アニメ映画『風立ちぬ』をテーマとした対談集。半藤氏が『風立ちぬ』を観る前と後で対談されているので、同じように、観る前に前半、観た後に後半を読むのも面白いかも。宮崎氏が半藤氏を敬愛しているとのことで、お二人の思考のベクトルが似ており、異なる意見のぶつかり合いではなく、異なる知識のぶつかり合いレベルで収まっているのは、ちょっと物足りないです。『風立ちぬ』を観て、すっきりしなかった部分が、本書を読んで、いくらか氷塊しました。それだけで収穫アリです。

リアルとの狭間『タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密』を観た

正チャンの冒険も、ぜひ。

CGアニメ映画『タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密』をWOWOW録画で観る。少年記者タンタンが、帆船模型に秘められた財宝にまつわるトラブルに巻き込まれる話。同名のマンガが原作ですが、実写寄りのCGアニメとなっており、リアルタッチなんだけど、CGという微妙なキャラデザイン。スピルバーグ謹製の冒険活劇だけあり、アクションシーンはすさまじい。子供向けフォーマットなので暴力描写はマイルドですが、拳銃をぶっぱなし、悪漢に鉄拳制裁をくらわすタンタンは、半端にリアルなだけに、不気味の谷に落ち込んでる感じはしました。実写にするか、もっとアニメよりにするか、どちらかのほうが良かったのでは。

『光圀伝』の書籍版を買っちゃった

鈍器だな、こりゃ。

冲方丁著の歴史小説『光圀伝』を購入。電子書籍で読了済みなのですが、面白かったので父親に敬老の日のプレゼントとして贈ってみた。けっこうツボにはまったようで、むさぼるように読んでる。

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僕は読み終わるまで2ヶ月ぐらいかかったのだが、この調子ならすぐに読み終わっちゃいそうだな。

リアル黄門様『光圀伝』を読む

里見黄門は正しかったのだ。

冲方丁著の歴史小説『光圀伝』をAmazon Kindleで読む。ご存知、水戸の黄門様を、史実に基づいて描く。リアルな黄門様は、印籠をふりかざして世直し旅はせず、大日本史という歴史書を編纂した人という認識でした。歴史小説というのは、記録に残っている部分は史実通りに、記録がない部分は作者の想像でふくらますというのがセオリーなのですが、オリジナルの部分が上手い。光圀が得た「義」の考えが、ラストへとつながる流れは、リアルに考えれば嘘だと思うけど、美しい破滅への流れだと思いました。世が世なら、戦国武将として大暴れしたであろう剛の者が、平和な江戸時代初期に、そのエネルギーを文化事業にそそぐという、インテリマッチョな光圀像は新鮮。『天地明察』で、やたらとキャラが立っていた剛の者である黄門様が大活躍して、満足です。

以前、ドラマで里見浩太朗さんが演じた黄門様が、助さん、格さんより強そうなのはどうかと思ったけど、光圀伝の黄門様がアリなら、里見黄門は正しかったのかもしれません。

本書は、Kindleの電子書籍で読みましたが、選択した語句を辞書時で調べたり、ウィキペディアで検索もできるので、登場人物の史実としての部分と、フィクションとしての部分を随時調べられるのが便利。最後に読んだ場所を異なる端末間で共有してくれるので、タブレットで読んだ続きをスマホで読めるというのが実に良い。分厚い本は、電子書籍で読むのもアリですな。